【真空含浸】真空を活用した、材料に液を浸透させる効率的な方法

概要

含浸(ガンシン)とは、金属、木材、陶器などの固体に存在する隙間に対して、液体などを浸透させる技術のことです。
含浸には、真空を利用する『真空含浸法』、真空と加圧を利用する『真空加圧含浸法』など、様々な含浸法があります。
製造の場では、『真空含浸法』を用いた含浸を、単に含浸と呼ぶことが多いです。

含浸の効果

鋳造品には目には見えない隙間(鋳巣など)が存在し、圧力のかかる部品では、水漏れや油漏れの原因になります。
加えて、鋳造品を塗装・メッキした部品では、鋳造品内部にあった隙間の気泡が、塗装の内側から塗装を破壊する原因となります。

含浸の効果は、

  • 金属鋳物の密閉性の信頼を向上させる
  • 塗装、メッキ部品にされた塗装加工を長持ちさせる

ことです。

なぜ真空にする必要があるのか?

大きく3つの理由があります

  1. 隙間に空気があると、液体が浸透しにくい
    台所で使うスポンジは、新品状態だと水をほとんど弾きます。
    新品のスポンジは、手で押しつぶして空気を抜いてやると、水をよく吸います。
    鋳物や木材でも同様に、隙間の空気を抜いてやることで、効率的な浸透が期待できます。
  2. 液体には気体が溶けており、含浸を阻害する
    含浸するための容器(チャンバー)に流し込まれた液体には、多少の気体が溶けています。
    流し込む過程で、液体に気体が溶けるのを減らすために、チャンバー内部を真空にしておくことが重要です。
    もし家庭の風呂のように液体をチャンバーに移動させたなら、液体に溶けてた気体が部材の荒れた表面で気体に戻ります。例えるなら、一番風呂に入ると肌に細かい泡が付くのと同じことです。
  3. 内部に空間が存在する場合、外側から塗布できない
    部材には、外側と繋がっている隙間もありますが、全く露出していない内部の空間も存在します。
    ただ浸すだけでは、その部分が最も薄く弱い部分になります。
    一度部材を真空に晒すことで、内部にあった気泡を壊し、外側に露出させることができます。

活用例

  • 目に見えない穴の穴埋め
  • 薬剤を内部まで浸透させる

参考

含浸とは? – フィールドトラスト株式会社 (fieldtrust.com)
真空含浸・乾燥システム|真空装置|佐藤真空 (satovac.co.jp)
竹の強化・防虫・防カビ・難燃化へのこだわり | 竹六商店 (takeroku.co.jp)